※この記事は2015年8月に書いたものです。
Windows10 Build 10565以降での「Windows 7/8/8.1のプロダクトキーを使用してWindows10を新規インストール」という無料アップデートの方法については検証していません。
またWindows10への無料アップデート期間は終了しています



すでにネット上に少し出回っているのですが、Windows7/8.1対象のWindows10無料アップグレードにおいて32bit版Windows7/8.1から64bit版Windows10に無料アップグレードができるようなので試してみました。

方法は以下のとおり
手順1.Windows7(32bit版)からWindows10(32bit版)に通常どおりアップグレード
手順2.マイクロソフトのページからダウンロードしたWindows10(64bit版)のメディアを用い、クリーンインストール

つまり、Windows7 32bit⇒(アップグレード)⇒Windows10 32bit⇒(クリーンインストール)⇒Windows10 64bitと進みます。

1度Windows10にアップグレードしたPCであれば、Windows10 64bitのクリーンインストールでも問題なくライセンスが通ります(インストール中のプロダクトキーの入力はスキップすればOK)。これはWindows10にアップグレードしてるPCの情報がマイクロソフトのサーバーに記録されているから…らしいです。32bit同士/64bit同士であればライセンス通るのは知られていますが、違っても通るみたいですね。ちなみにPC構成が変わるとアウトらしいので注意です。

以上の方法を元に、lenovo ThinkPad X220をアップグレードしてみました。もともと入っていたOSはWindows7 Professional 32bit版です。これをWindows10 Pro 64bit版にしてみたいと思います。

なお、この記事に書いてある通りに実行して何かあっても自己責任でお願いします。念のため。
また元のOSのリカバリディスクなり復元ドライブなりを作成しておくことを強く推奨します。これらを作らずにWindows10へのアップデートが失敗し、元のOSのリカバリ領域が壊された場合、PCが高級な文鎮と化します。
さらに、特にメーカー製PCのOSをクリーンインストールする場合、ドライバが入手できないことがあります。Windows10になり大抵のドライバはUpdateで入手できるようになりましたが、念のため事前に調べておくことをおすすめします。MicrosoftOfficeなどのインストール方法も事前に確認しておきましょう。

キャプチャ

手順1.Windows7(32bit版)からWindows10(32bit版)に通常どおりアップグレード

まずは通常通りの方法でWindows7を10にアップグレードします。
通知領域のアイコンから予約 して待っててもいいのですが、今回はマイクロソフトのページからツールをダウンロードしてアップグレードすることに。 今入ってるOSが32bit版なので、32bit版のツールをダウンロードして使います。

インストールメディアを作成するのではなく、「このPCを今すぐアップグレードする」でそのままアップグレードさせることに。たぶんいちばん楽。


キャプチャ
キャプチャ
キャプチャ
キャプチャ2

ダウンロード、メディアの作成、更新プログラムの確認、ライセンス条項、引き継ぐ項目、などいくつかの工程を経ます。指示通りに進めばOK。
「引き継ぐものを変更」で「何も引き継がない」とするとライセンスまで引き継がれないといった報告もありますがどうなんでしょう…

このあと「インストール」を押すと下の写真のようになり、もう後には戻れません。
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(画面汚いし写り悪い…)

このまましばらく待つとパスワードの入力を求められます。その後設定などをする画面になります。この辺はお好みで。そもそもすぐにクリーンインストールしますし。
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これで手順1が完了、Windows10の32bit版にアップグレートできました。
設定などを引き継いだアップグレートですので、Windows7時代のファイルなどは当然そのまま残っています。
念のため、ここでライセンスがきちんと認証されているか確認します。
無題
キャプチャ
↑肝心な部分の画像をトリミングしてしまいましたが、システムのプロパティ画面の一番下の部分で、ライセンス認証がされてるか確認できます。


手順2.マイクロソフトのページからダウンロードしたWindows10(64bit版)のメディアを用い、クリーンインストール

こちらでもマイクロソフトのページからツールをダウンロードして使います。手順1でのアップグレードで使ったツールと同じですので、ダウンロードフォルダに残ってる人はそれを使えばOKです。
(自分は手順1でのアップグレード中に同時並行で、別のタブレットでダウンロードを行いました。少し時短になります。)

「ほかのPC用にインストールメディアを作る」を選択。もし対象のPCで作業していたとしても、この選択肢を選んでください。そうしないとインストールメディアを作れません。
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言語はお好きなものを。
エディションは元々入っていたOSに合わせて選択します。Win7 HomePremiumやWin8.1(無印)などならWin10Home、Win7ProfessionalやWin8.1ProなどならWin10Proです。これをきちんと選ばないと、ライセンスが認証されないはずです。
アーキテクチャは、今回は64bit版にするのが目的なので、64bitを選択。ここの選択肢に「両方」というのがありますが、どちらか片方のもので良いと思います。
キャプチャ1

メディアもお好きなものを。自分はDVD-Rが腐るほど余ってたのでISOファイルで。保存する場所を選ぶとダウンロードが始まります。
USBフラッシュドライブを選択した場合は、この後ドライブを選択すると書き込みが始まると思います。
キャプチャ2

ダウンロードが終わったらDVD-Rに書き込んで、インストールメディアの作成は終了です。
因みにWindows7以降であればOS標準でISOファイルが書き込めます。意外と知られてない気がする。

インストールメディアの作成が完了したら、DVDドライブなりUSBポートなりにそれを入れて、そのメディアからブートします。元のOS(Win10 32bit)上で中のファイルを開いても何もできません。
ブート順変えるのにBIOS弄る必要があるかもしれないです、わからない人はggるなり諦めるなりしてください。

ブートが成功して少し待つと、すごく見慣れた画面になります。
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基本的には今までのWindowsのインストールと同じですが、プロダクトキーの入力は冒頭にも述べたようにスキップします。
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あとは普通に進めるだけ。今回はカスタムインストールを選択。
32bitから64bitにするときにアップグレードはできない…はず
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Windows7時代のパーティションが残ってたので、全部消して1つにしました。
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こちらも見慣れた画面です。放置して別の作業してたので、所要時間はわかりません。
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インストール完了後、セットアップの段階で再びプロダクトキーを聞かれます。こちらも「次へ」を選択。
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残りは設定とかアカウント設定とかです。こちらも指示通りに。
以上でおしまい。

システムのプロパティを見ると、64bit版でも無事にライセンス認証されてることがわかります。 キャプチャ



というわけで32bit版Win7を無料で64bit版Win10にできました。2回もOS入れ替えるのでとにかく時間と手間はかかりますが、まだ使えるけど32bit版OSなマシンを延命するのには良いかもしれません。
ただ、この方法が正式なものなのか裏技なのか不明です。また突然Microsoftがこの方法をアウトにして認証を切る可能性も考えられます。
まあ現状何も起きてないので、とりあえずこのまま使おうと思います。
(せっかくなのでメモリ増やしたいんですが、それだけでPC構成変わった扱いで認証通らなくなったりするのかしら…)  追記:メモリを4GB(2×2)から8GB(4×2)に変えてもライセンスそのままでした。今回の環境ではメモリ増やす程度では大丈夫っぽいです。